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私を含めて1人秘書がおります。事務所も借りています。ですから事務所を借りる費用、ディレクター、秘書に支払う給料、そういったものを捻出しております.それにプラスしてビスタ(VISTA)・ボランティアがいます。ビスタ・ボフンティアというのは国のボランティアをサポートするシステムで、マイアミの場合はビスタ・ボランティアを雇ってもいいという申請をして12人の予算をいただいたわけです。
実際にタイムダラーというのは革新的なボランティアのシステムなので、私が実際にその人たちを訓練しました。ですからビスタが訓練し、プラス私がタイムダラーについて訓練しまして、今その人たちがボランティアの募集、プログラムのコーディネーターもしています。あと全体の予算の10%は行政から助成金をいただいています。次の質問の10%くらいが利用者とおっしゃった件ですが、約7000人はボランティアの総数です。その内の約半数の3500人はボランティアとして協力する一方、自分も利用しています。後の約1200人が受けるだけ、約300人は自分がしたボランティアは全てプレゼントする、約1900人はボランティアをするだけというような構図になっています。
田中 少し追加しますと、当初はご質問されているように、あまり時間を溜めてばかりで使っていなかったのですね。その頃の数字だと思います。今はできるだけ早く使わせようということで、5年以内に使おうというように規約を変えているそうです。最後にアナ・ミヤレスさんに守口市の方にメッセージを送ってもらいます。
アナ・ミヤレス 最後の質問で、利用者もボランティアができるということですが、具体例としてはまず最初に、タイムダラーのリクルートする人たちは“May I help you?”と言うよりも“We will help you”というように寝たきりの人たちからも話をしているうちに、この人は何ができるだろうかと創造力を豊かにして残存機能を引き出すようにします。例えばダウン症の子ども達とお年寄りが一緒になって花作りをしたり、車椅子の人たちが本を読んだりするボランティアをするなど、いろいろなケースがあります。私たちはとかくこの人は高齢者、障害者、子どもとレッテルを張りがちですが、そうではなくて1人ひとりがもっている才能、その才能は何処かで使われると思って欲しいと思います。
タイムダラーと同じようにボランティア活動をするということをシンプルに考えてください、どうも皆さん複雑に考えていると思いますが、シンプルにしなやかに対応できるようにしてください。ボランティアというのは創造力を豊かにすれば誰にでもできるということです。利用者がボランティアにもなれます。行政、企業、市民が横に繋がった21世紀に向かって新しい発想でボランティア活動を是非進めて欲しいと思います。
田中 ありがとうございました。ボランティアの問題で全てのことが語られたわけではないのですが、皆さん方の活動の参考や刺激になればありがたいと思います。パネリストの皆さんありがとうございました。

 

 

 

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